2014年11月26日水曜日

ほんものの人

家の中の何かが故障したりすると
業者の人に、家に来てもらうことって、ありますよね。

HPでたまたま見つけたところに
お願いすることが多いけれど
いつも“いい人”にあたるとは限りません。

その人の見立てが正しいかどうか
料金が適正かどうかは、
自分の勘を信じるしかないときもあります。

「この人、ほんものかな、それとも…」
いつも、そんな葛藤が自分の中で巻き起こります。

たまに「ほんものだ」と思う人に出会えると、嬉しい。

先日、キッチンの蛍光灯が、つかなくなってしまいました。
新しいものと交換しても、やっぱりつかないので
近所の電気屋さんに見てもらいました。

一人めの人は、スイッチをパチパチしただけで
「心臓部がダメになってるから、交換ね。作業代入れて3万円」

「なんだか、この人…」
にせものな気がしたので、お帰りいただきました。

次の日、別の電気屋さんに来てもらいました。
蛍光灯だけでなく本体も取りはずして、
ホコリだらけになって天井裏も見てくれて
どこかに問い合わせもしてくれて、
原因を突き止めてくれました。
すごく、レアなトラブルのようでした。

料金は、3000円。 かっこいい~。

お帰りを引きとめて、関係ない
暖房やパソコンのことなど、あれこれ相談してしまいました。

思い出したのが、
以前、和室の畳替えをお願いしたときのこと。

近所の畳屋さんを見つけて、お願いしたところ
やってきたのは、70過ぎと思われる無愛想なおじさん。

ベランダで、2時間ほど黙々と作業をしている様子や
家具を運び出すときの様子を見て、思いました。
「この人、きっとほんものだ」

作業が終わったところで
思い切って、言ってみました。
「あの~。このテーブル、ガタガタ揺れるんですけど
ちょっと見てもらえないでしょうか」

ダイニングテーブルのガタつきが どうしても直せず、
何カ月も我慢していたのです。
ホームセンターで相談して、いろいろ材料を買ってきて試したり
便利屋さんに頼んだりしてみたけれど
やっぱり直せなかったのです。

おじさんは、ひょいとテーブルをひっくり返して
あちこち見ていたと思いきや、
金づちを取り出して、木の“ある部分”を、カンカン!
……なんと、10秒で直してしまったのです。
スパナやドライバーも使わずに。

かっこいい~。

お礼の額がわからず、迷った末、適当に包みましたが
無愛想なまま、去っていきました。
まるで、さわやかな風のよう!

あこがれます。私もなりたい。

そして、「ほんもの」の連絡先は、
暮らしの財産。
なくさないようにしなくては!



ときどき、一人でぼんやりしたいときに
訪れる、根津美術館。
紅葉がきれいでした。

2014年10月20日月曜日

大人げない

ときどき預かっている
4歳の男の子が
最近、将棋を覚えはじめました。

まだ、駒の動き方を
完全に覚えてはいないので
私が教えながら、手を抜きながらの
対戦をしています。

3度目の対戦のとき。
だいぶ、上手になってきたな~と思って
熱が入ってしまい…。

つい、うっかり。
大人げなく、
勝ってしまいました。

男の子は、火がついたように大泣き。
やってしまった…。

あのときの自分の気持ちを反芻してみると
「勝ちたい」
という、子どものような気持ちでした。

私の息子が小さい頃のことを
思い出しました。

私の母と息子は
ゲームやパズルで遊んでいるうちに
ケンカになることが多く、
いつも、息子が泣いていました。

理由は、どっちかが何かなくしたとか
どっちかがたくさんやったとか、
ものすごくささいなこと…。

息子が、布団をかぶってわんわん泣いているところに
母がしょんぼりとやってきて
「ごめんね、100円あげるから泣きやんで」
などと、なだめていたのを思いだします。

あまりにケンカするので
私から、「ジグゾーパズル禁止令」を
出したこともあります。

お母さん、本当に大人げない…。
そう思っていました。

私、そのときのお母さんに近づいてきたかも。

老いるということは、
大人げない行動が
多くなることなのかも しれません。

男の子が
大きなバッタをとってきて、見せてくれました。
どこにいるか、わかりますか?


2014年10月2日木曜日

アラフィフ女子とマーガレット

六本木ヒルズで開催中の、
「わたしのマーガレット展」に
友達と二人で行ってきました。

『マーガレット』そして『別冊マーガレット』は、
私の青春時代のバイブルと言っても過言ではありません。
恋に恋する年頃、
胸ときめかせながら読んでいた、少女マンガ雑誌です。

創刊50年ということなので
ほぼ、私と同い年。
なんだか、感慨深いものがあります。

入口から、
ピンク色の乙女チックな雰囲気の内装に
心弾みます。

展示スペースには、
なつかしいマンガの原画が、300点以上も!


オスカルとアンドレの等身立体像も!


「きゃー、わたなべまさこ先生、怖い!」
「伊賀野カバ丸! 読んでた!」「つる姫じゃー!」
「エースをねらえ、全部持ってる!」
「紡木たく先生!」「くらもちふさこ先生!」「槇村さとる先生!」…
はしゃぐ気持ちが抑えられません。
絶対に、同年代の友達と一緒に行くことをおすすめします。

少女マンガのジャンルとしては、
以前は 「恋愛もの」「スポーツもの」「怪奇もの」「ギャグもの」の
4つに分けられていたのだなということもわかりました。
でも現在は、ほぼ「恋愛もの」に偏っている気がします。

そして、恋愛もののパターンは、
昔も今もあまり変わらず…。

第一印象は「イヤな奴!」

意外な一面を知って、次第に気になる存在に…。

突然抱き締められる(もしくはキス)

いい感じになったところで
事件が起きる(誤解など)

いろいろあってハッピーエンド

というパターンが王道ではないでしょうか。

最後は、盛り上がってプリクラも撮ろう!ということに。
でも、使い方がわからず、
画面を押したり ボタンを探したり…。
最初にお金を入れるんだ!とわかるまでに 時間がかかりました。

チラシでは「親子三世代楽しめる…」とありましたが
会場を訪れていたのは
中年女性が目立ちました。
となりのプリクラボックスでも、やはり 同じように
40代とおぼしき女性たちが、 大騒ぎしていました。

心だけ少女に戻った、楽しいひとときでした。

グッズもいろいろあって
つい、買ってしまいました…(もっと買いたかった)。

2014年9月11日木曜日

引き返す勇気

以前、仕事をお手伝いしてもらっていた
アルバイトのKちゃん。

東京生まれの東京育ちなのに
おつかいを頼むと、必ず迷ってしまう。
なかなか、帰ってこない……。

いろいろ聞いているうちに
驚く言葉が出てきました。

「私、引き返せない性格なんです」
「どういうこと?」

例えば、新宿駅で
電車の乗り換えをしようとして歩いていて、
「あ、こっちの方向じゃない」と気付いたとする。
そのとき、 Uターンすることが、
できないのだそうです。

「なんでできないの?」
「なんでか……わかりません」

「それで、どうするの?」
「そのまま歩いてしまいます」
「それじゃたどりつけないでしょ?」
「はい……すごく遠回りになります」
「??」

わからない!
でも、ちょっとだけわかる気がする。
Uターンするのって、恥ずかしい。

私も、電車に乗ってボーっと座っていたら
ドアが閉まりそうになって
「あ、降りる駅だった!」と気付いたとき
あわてて立ち上がるのが恥ずかしい。
急いで降りれば間に合うのに、 そのまま座っていたりする。

「失敗してませんよ」という、涼しい顔をしたくなる。
なんだろうこの感情。

でも、失敗を認めた方が、無駄はない!

引き返せないために
大ごとになってしまう人もいるんだろうな。
朝日新聞が、散々叩かれているのを見て
そんなことを考えました。

2014年6月26日木曜日

本番はいつ?

運動会でよく見かける、
紫外線対策バッチリのママたち。

つばの広い帽子、
首周りにはストール、
そして、長い腕カバー。

決して、カッコよくはない。

まるで、こう言っている気がします。

「今は本番じゃないから」

女優ならわかるよ。
でも、普通の主婦でしょ。

一体いつが本番?

子どもの運動会って、
いろんなママたちや、ふだん会わないパパたちにも
たくさん会う機会ですよね。
今日こそが晴れ舞台。

日ごろ頑張ってケアしてきた
きれいな自分を見せるのは、
今でしょ!

今頃ですが…はまってしまいました!
面白すぎて、忙しいのに読むのを止められません。

2014年5月25日日曜日

その人と私は

その人と私は、
ある会で隣同士に座りました。

私と同じくらいの年齢ですが、
もう成人した息子がいると
話してくれました。

「息子は、知的障害があって
仕事には就けないので
施設に通っています。

毎日、送り迎えが必要です。
公共の場所でも、大声を出したり
動きをやめられなかったりするので
私が常に付き添っていないといけないんです。

ふつうは、子どもが成長するに従って
子育てってラクになるものでしょう?
でもうちは反対なの。
子どもが大きくなるほど
力がつよくなるから、抑えるのが大変で。

ふたりだけで家にいるときに
暴れられると、身の危険を感じることも
あるんですよ。

あまりにも興奮して抑えられないときは
トイレに避難することもあります。

でも、私の子育ては特殊だったから
みなさんみたいに、ほかのいろんなことで
悩む暇もなかったですね。
みなさん、本当にいろんなことで悩んでいるでしょう?

つらいこと?
そうですねぇ…。

あの子が幼稚園のときだったかな、
運動会の日も、興奮して走り回っているから
私は必死で後を追っかけなきゃいけなくて。
そんなとき、
輪になっておしゃべりしているママたちを見て
「ああ、いいなぁ」って
そう思ったのは覚えていますね。

あなたはどんな仕事をしているんですか?
本の編集? 以前は出版社に勤めていたの?
すごいわね、バリバリ働いて」

そして彼女は、
にっこり笑ってこう言いました。

「私が生きられなかった、もうひとつの人生」

私は涙を抑えるのに精一杯でした。

彼女がほかのママより不幸?
息子のために犠牲になった?
そんなふうに思うのは、浅はかです。

彼女はただ、ずーっと
息子さんのそばにいたのです。
ひとりにすることなく。

私たちの知らない幸せを、
彼女は知っているはずです。

高校生の息子のお弁当。
自分のモチベーションを上げるために、
毎日写真を撮っています。
今日のメインおかずは、イカフライ!

2014年5月13日火曜日

女のケンカ

先日、『8月の家族たち』という映画を観に行きました。

メリルストリープとジュリアロバーツの、
ケンカのシーンが 注目されていたのですが
これが、意外なほどあっさり。

五社英雄監督に演技指導してもらって! と
突っ込みたくなりました。
女同士のケンカのシーンは
日本映画のほうがずっと迫力あります。

『陽暉楼』で、浅野温子さんと池上季実子さんが
取っ組み合いのケンカをするシーン。
見ているだけでドッと疲れるほど、すさまじかったです。
演技とはいえ、自分の中に炎のような憎しみの感情がないと
できないと思いました。

こういうシーンは ものすごく色っぽかったりもするので
男性は大好きなのでしょう。

でもあるお笑い芸人さんは、ラジオでこう話していました。
自分が小さい頃、母親と、祖母(父親の母)は大変仲が悪く、
ときどき取っ組み合いのケンカをすることがあった。
それがトラウマになって、
未だに 女子プロレスとか、女同士が争っているシーンは
見られない…と。

本当に、怖かったんでしょうね。

でも、ちょっとだけ笑えるのはなぜでしょう。
嫁と姑が、取っ組み合い…。
陰険なケンカより、いっそ清々しい気がします。
そしてこういう人たちは、簡単に鬱になったりしない気がします。

ところで『8月の家族たち』の感想ですが…
ひとこと「演技合戦」という感じでした。

さいきん、スコーン作りに凝っていて
週1回は作っています。
置いとくと、あっという間になくなってしまう!

2014年5月4日日曜日

真央ちゃん愛

早いもので、 ソチオリンピックが終わって
もう3カ月がたちました。

そんな中、日本橋の高島屋で
「浅田真央展」が開催されていたので
真央ちゃんファンの私も
足を運んでみました。

平日というのに、すごい混雑ぶり。
9割以上が、中高年のおばさま方です。
それも、一人で来ている人は少なくて
友達と誘い合って来た人たちがほとんど。

みんな、黙って見ていられないという感じで
にぎやかにおしゃべりしながら見ていらっしゃいます。

今までの試合の写真や、 着た衣装すべてが展示されていて
見ごたえがありましたが、
最後に、ソチオリンピックのフリー演技を
大きなスクリーンで見られるコーナーがありました。

もう、何十回も見た演技なのに
やっぱり、泣いてしまった私。
隣に立っていたおばさんも、涙を拭きつつ、
「泣いちゃうわよね~」。
「泣いちゃいますよね~」。
つい、知らないおばさんと言葉を交わしてしまう。
これも真央ちゃんの力でしょう。

好きなアスリートの人はほかにもいるけれど、
真央ちゃんの場合はなぜか、
家族を応援しているような、すごく近い気持ちになってしまう。
これって何なんでしょうね?
たぶん、ひとつの理由は、
真央ちゃんの方が他の人に対して、
心を開いているからではないかと思います。

ところで、友人のご主人も真央ちゃんの大ファン。
今までの試合の映像を、すべてDVDに録画しているということで
「真央ちゃんを観る会」を 開くことになりました。

おいしいものやお酒を持ち寄って
なつかしい映像を観ながら
フィギュアスケート談義で盛り上がりました。

ついでに、関係ないけれど
私が持って行った
百恵ちゃんのザ・ベストテン出演DVDも観ることに。

友達の一人が言うことには、
「私、真央ちゃんって百恵ちゃんっぽいなと思ってた」
なるほど。 菩薩顔だから? 意志の強そうなところかな?
真央ちゃんもこのまま引退して 伝説の人になるのでしょうか…?


お台場の「マダム・タッソー」から
運んできたという、真央ちゃん人形。
そっくりに、よくできていました!

2014年4月12日土曜日

男の人生三部作

初めて、浅草の東洋館に行ってきました。

高校の先輩で
芸人になった方がいると知ったからです。

名前は、パーラー吉松さん。

ユーチューブで見て
品のある芸に、はまってしまいました。

ぜひ生で見てみたいと思い、
高校の同級生たちと一緒に、
行ってみたというわけです。

思ったより、せまい会場。
雨のため、お客さんも少なめです。

いかにも常連の、熟年世代のおじさんやおばさん、
営業の途中でさぼっているとみられるおじさん、
なぜか、赤ちゃん連れの夫婦…。
ゆる~い感じが、落ち着きます。

舞台で次々に繰り広げられる演目は、
お笑い以外にも、
演歌あり、手品あり、大道芸あり。
思った以上に、楽しい!

演じる人は、舞台の上では裸足、というのも新鮮でした。

そして、登場した吉松師匠。
すばらしい芸でした。
何年も、同じネタをやっているに違いないのに、
新鮮な感じがいいと思いました。

舞台が終わった後、ファミレスでお話しできたのですが、
印象に残った言葉が、これです。

「ネタの合間のしゃべりなどは、
これ以上、上手になりたくない。
芸がメインだから」

素晴らしい名言です。

礼儀正しく、やさしく、
イメージを裏切らない、素晴らしい方でした。

芸人ひとすじ、35年。
これからも、円熟することなく
このまま淡々と
同じ芸を続けてほしいと心から思います。

また、見に行きます!





 
これは、「男の人生三部作」という踊りのネタの一部です。
私も、一緒に踊りました! 東洋館デビューです。


2014年3月19日水曜日

お弁当教室を開こう!

この春から、息子は高校生。
ママ友と話しているうちに、こんな話題になりました。
「いよいよお弁当生活に突入だよね~。
そのこと考えるとゆううつで…。
誰かつくってくれないかな? お金払うから」

そうか~。
彼女も私も、子どもを保育園にあずけていたので
お弁当を毎日つくるのは初めて。
私はたま~につくるのは楽しかったし、
毎度同じメニューでもよかったけど
これからはそういうわけにもいかないかも…。

それに、運動部の男子のお弁当は、
とにかく大きい。
ちゃんと埋められるのだろうか?

そこで、ママ友5人を集めて
うちで「お弁当教室」を開くことにしました!
講師は、料理研究家のサゴイシオリさんです。

サゴイさんのお子さんは、まだ小学生と保育園生。
「少し先のことだからあまり考えたことがなかったけど
いい機会です、勉強になります~」と
快く引き受けてくださいました。

まずはお弁当づくりの基本から…。
量のこと、栄養のこと、おかずとご飯のバランス、お弁当箱選びのことなど
意外に知らなかったことばかり。
時間がないときの簡単メニューや、
冷凍しておくと便利な食材、
空間が空いたときのお助けメニュー、 つ
くっておくと安心なタレまで教えていただきました。

そして、サゴイさんが作ってきてくださったおかずを
みんなで、自分の息子用のお弁当箱に詰めてみました。
「すごい、豪華~」「これなら喜ばれるよね」
最後は、みんなで楽しく試食。

そのときサゴイさんが話してくださった、お友達の話が
とっても印象に残りました。
「今回、いろんな友達にお弁当の思い出を聞いてみたんだけど、
なんと365日、毎日同じおかずだったっていう人がいたんです。
シューマイと、枝豆と」

へぇ~! 同じおかずが続くことはあるけれど、
365日とはびっくり。
サゴイさんは彼女に、「そのお弁当で、どうだった?」と
聞いてみたそうです。
そうしたら、彼女はこう言いました。
「別に不満はなかったよ。
感動もないけれど、失望することもなかったから、
いつも安心してお弁当箱が開けられたの」

いいお話。
安心って大事なことだよね。

毎日違うものにしなきゃっていうのは、
こちらの勝手な理想だったのかも。
一同、なんだかとっても納得して、ちょっと肩の力が抜けたのでした。

一方サゴイさんのお母様(とっても料理上手)は、
ときどきすごくチャレンジャーになって
「冷やし中華」などをお弁当に入れてくれるので、
がっくりすることもあったのだそうです。
……結果はどうあれ、愛を感じます。

なにをつめようかな~。みんなでワイワイ、盛り上がりました!

サゴイシオリさんのHPはこちらです。
http://www.sagoishiori.com/

2014年3月2日日曜日

涙のわけ

子どものとき、
母が泣くのを見たことがありませんでした。
テレビで感動したとき以外には。

そんな母が、泣いたことがあります。
高校生のときのこと。

私と弟、そして母の3人で、夕食をとっていました。
その日のメニューはカレー。

母のカレーはいつも甘すぎて
私たちは、だんだん物足りなくなってきていました。

「テレビのグルメ番組でやっているような
辛~いカレー、一度食べてみたい!」
そんな風に、何度かお願いしたのですが
「辛過ぎるのは身体に悪いから」と
いつも母は言うのでした。

その日も、「また辛くない~」と
つい文句を言った私と弟。

すると突然、母の目から涙がツ~。

ええっ、うそでしょ!
私と弟は、焦って
「あんたが悪いんだよ」「お姉ちゃんのせいだよ」と
押し付け合いました。

なんで、あのくらいのことで泣いたんだろう?
いつもは、「体に悪いから!」って怒るだけなのに…。

母と同じくらいの年になった今、
しみじみ思います。

女の40代後半って、
いろいろとつらい時期。
だいぶ、たまっていたんだろうな。

長年住み慣れた街から
引っ越して1年くらいのときでした。

私たちはすぐ友達ができたけれど
専業主婦の母には、
知り合いもいなくて寂しかったはずです。

あの頃は自分のことばかり考えていて
母が毎日どんなことを考えて
どんなふうに過ごしているのかなんて
思ってもみませんでした。

あのときの母のそばに立って
こんな風に言ってあげたいです。

「お母さん、思いっ切り辛いカレー、
一緒につくって食べようよ!
ヒーヒー言いながら食べたら
すっきりするかもよ!」

こんな表札を見つけました…!

2014年2月13日木曜日

やっぱ、そうっすよね

ソチオリンピックに夢中で、
寝不足の日々です。

スノーボードのハーフパイプで銀メダルに輝いた
平野歩夢くんのインタビューを見ていると、
思わずニヤニヤしてしまいます。
「これが、中学生男子だよね~」

もし私に息子がいなかったら
「なんか、感じ悪い?」
「ちょっと反抗的なんじゃない?」
などと思っていたことでしょう。

でも、そうじゃない。
コミュニケーションが、苦手、っていうか未熟なだけで
普通の男の子だな~と思います。

それに引き換え、
スキージャンプの高梨沙羅ちゃんの
受け答えの、素晴らしいこと。
「これが、女子だよね~」

周りの期待を裏切らない言動。
はきはき、にっこり。
見ていて、安心。

小学校の先生が、
「女子の学年は、男子の2年上くらいにしたらちょうどいい」
と言っていたのを思い出します。

先日、子どもが
「耳垢がたまってる感じだけど、どうしてもとれない」
と言い出しました。

それは、翌日に高校受験を控えた日。
英語のヒアリングテストもあるので、
聞こえが悪くては困ります。
耳鼻科に行って、とってもらうことに。
貴重な時間を使うのはもったいないけれど、しょうがない。

「でも、耳垢とってくださいっていうの恥ずかしい」
と言うので、
「ヘタレ!」と言いたい気持ちをぐっとこらえて
「じゃあ、花粉症の薬をもらうついでに、耳垢とってもらったら?」
と、アドバイス(われながらナイス)。

すぐに予約をとって、行ってきました。
「どう? スッキリした?」と聞くと、
なぜか顔を赤くしながら半笑い。
「いや……花粉症の薬はもらったけど」
「えええっ?? どういうこと!!」

いつも、何も言わなくても耳の中をチェックしてくれる先生が
今回は、なぜかチェックしてくれなかったのだそう。
そのまま、何も言いだせず帰ってきてしまったというのです。

「バッカじゃないの? 何しに行ってきたの?
この忙しいときにわざわざ行ったのは、
耳垢をとってもらうためでしょう~!!」
思わず、大声を出してしまいました。

「いいんだ。どうせ花粉症の薬は必要だし」
これ以上のお説教は無用、とばかりに
部屋に入ってしまいました。

……ザ、中学生男子って、感じ?

「はじまりは5つ星ホテルから」を
観てきました。
主人公のあまりの孤独に
共感してしまい、いたたまれないほど
せつない気持ちに…。
でも、最後は元気が出ました!

2014年1月28日火曜日

ありがとう、友達

前回、書いた「チケット紛失事件」のその後。

ライブが終わった後、友達夫婦と
一緒にご飯を食べに行きました。

自分の失敗のショックから
完全に立ち直れていない私。

すると友達が、こんな話をしてくれました。

クリスマスに、小学生の姪と甥を呼んで
一緒にケーキをつくったのだそうです。
できあがったケーキを食べてみたら
激、マズイ!!

なんと、砂糖と塩を間違ってしまったのでした…。

そんな、サザエさんでもしないような
失敗する人って、いるんだ!

もちろん、姪と甥は
ものすごくがっかりしていたのだとか。

…何? この
じわっと気持ちが明るくなってくる感じ。

人のすごい失敗を聞くと、
自分の失敗が帳消しになるわけではないのに
なんだか救われた気がします。

それで思い出したことが。

私の息子が中1のころ、
大したことでもないのに(と私は思うのに)、
先生にひどく叱られたことがありました。

しかも一日では終わらず、
「続きは明日!」ということで
2日続けて、呼び出しされたのです。

息子は、「もう学校に行きたくない…」と言いながら
がっくり肩を落として、登校しました。
私は見守るしかできず
「もし、本当に不登校になったらどうしよう…」などと
不安でいっぱいでした。

ところが。
その日息子は、明るい顔で帰ってきたのです。

「今日は怒られなかったの?」と聞いたら
「怒られた。でもね…」

仲のいい友達のRくんが
ほかの先生に、ものすごく怒られていたのを
見たのだそうです。

そうしたら、気持ちが軽くなったというのです。

ふーん。
なんとなく、わかる気がする。
Rくん、ありがとう!

人間って勝手ですね。

「ゼロ・グラビティ」を観ました。
怖かった~
私は絶対宇宙なんて行きたくないです。







2014年1月17日金曜日

これも老化、あれも老化

年末、友達を誘って
武道館のロックフェスに行ってきました。

チケットが売りだされて即、購入し
ずっと楽しみにしていたのです。

ところが2日前になって、
チケットを確認しようとしたら…ない。
いつも、チケットなど
大事なものを入れておく引き出しに、
見つからない!

それから、大捜索が始まりました。
持っているバッグすべてをひっくり返し、
書類を入れている引き出しという引き出しを
全部ひっくり返し…。

でも、見つからないのです。
今まで、チケットを失くしたことはなかったのに。
これが老化というものでしょうか。

主催している会社に電話してみたけれど、
「年末年始はお休み」というアナウンスが
流れるだけ。

結局、会場に電話して、主催者を呼び出してもらい
申し込みのときの番号を伝えて、
なんとか入れていただけそう、という状況になりました。

そして当日。
電車に乗っている間も、ドキドキ。
誰かが私のチケットを拾って、
勝手に座ってたらどうしよう。
誘った友達に申し訳ない…。

そんなことを考えていたはずなのに
心労のせいか、年末の働きすぎのせいか、
うっかり睡魔が押し寄せて
意識を失ってました。

気がついたら、降りるはずの駅を通り過ぎてる!
これも老化というものでしょうか。

あわててUターンし、走りました。
もう入れてもらえないかも…と泣きそうになりながら。

すったもんだの末、 なんとか無事に、
会場に入れてもらえて
席に着いた瞬間に、フェスの幕が開きました。

これが2013年の締めくくりかぁ~と、涙がポロリ。
嬉し涙なのか、情けない涙だったのか不明ですが…。


夢のように楽しかったです!(写真はテレ朝newsより)